今回の話題
ドランクドラゴン鈴木拓さんの「テレビのギャラが異常に下がってきてる」という発言が話題になり、テレビ局の深刻な状況が再び浮き彫りになっている模様。
話題になっているのは7月19日に掲載されたENCOUNTのネット記事で、
この記事にて紹介された、TOKYO MX『5時に夢中』にゲスト出演したドランク鈴木のトーク内容が話題に。
この記事によれば、ドランク鈴木は番組内にて現在の芸人の仕事の傾向についてコメント。
「最近の芸人の傾向は土日を必ず空け、テレビ出演ではなく営業やライブ活動の仕事を優先するようになった」とのこと。
以前なら芸人と言えばテレビで売れるのが夢だったはずが、なぜテレビ出演ではなく、営業やライブ活動のほうを優先するのだろうか?
その理由は「テレビのギャラが異常に下がっている」ためで、「それだと食っていくことができない」というほどに、テレビのギャラが下がっている模様。
そのため仮に土日を開けてテレビの仕事を受けることができたとしても、テレビのギャラよりも営業のギャラの方がいいので、若手芸人たちはそちらを優先している模様。
テレビに出ている芸人で高額なギャラを貰えているのは「天下を取っている人だけ」とのこと。
こうした「テレビのギャラ事情と芸人のテレビ離れ」については、以前からたびたび中堅芸人がテレビを通じて不満を漏らすことがあり、今回もそうした一幕と言える。
例えば過去にパウラちゃんねるでも取り上げた話でも、芸人のトロサーモン久保田とウエストランド井口が若手芸人のギャラ事情に触れ、不満を口にしたことも。
久保田と井口によれば「今の若手芸人はテレビ番組で1日ロケをしても、ほんの6000円から7000円程度のギャラしかもらえない」と語っていた
またこうしたテレビでのギャラ事情の厳しさは、必ずしも芸人だけでなく、俳優やアイドルなど他の業種のタレントたちも似たような事情らしく、
別の現代ビジネスのネット記事によれば、一昔前と比べてギャラ単価は3~4割減少し、テレビドラマに出演することができたとしても、1話あたり数万円程度のギャラしかもらえない俳優も少なくない模様。
しかも忘れてはいけないのは、芸人も俳優もアイドルも、このギャラをさらに所属事務所と分配するので、満額を受け取ることができるわけではない。
こうした過去のネット記事の情報も、今回のドランク鈴木の話した「食っていくことができない」という話と一致する話と言える。
ドランク鈴木は「高額ギャラを貰えるのは天下を取った人だけ」という表現をしたが、
俳優の世界においても「1話で100万円のギャラを貰えるのはごく一握り」と説明されていることから、
テレビ局はごく一部のタレントたちを除いて、そのほかの演者やタレントに対しては「生活できない」程度のギャラしか支払わないという状況な模様。
ただし、これはタレントにとって悪い状況という意味ではなく、むしろテレビ側が非常に苦しい立場に立たされているという話。
というのも先ほども紹介した通りで、今の若手芸人たちは営業やライブ活動などで、生活できる程度にはギャラを貰えていることが分かる。
また、一昔前だったら自分の事を宣伝・発信できるプラットフォームはいわゆる「地上波」しかなかったので、芸人たちもテレビ出演を目指していたが、
今ではユーチューブを含む数多くの配信プラットフォームで自分を発信することができる。
それでもテレビのギャラが高ければ芸人もテレビ出演をするはずが、先ほども紹介したとおり若手芸人へのギャラはかなり下落。
事実、最初に紹介したドランク鈴木の話でも、ユーチューブの収益がある若手芸人は「ユーチューブがあるから別にいいよ」と、テレビの優先度がユーチューブより低いとのこと。
これはつまりどういうことかといえば、テレビが魅力的なギャラを提示できなくなったがために主導権を失い、むしろ芸人たちがテレビに出る・出ないの主導権を持つようになったという事。
またギャラの低下というかたちでテレビの影響力が落ちたことで、他の業種のタレントたちもテレビや芸能事務所の論理に振り回されることに嫌気がさして続々事務所を退所という事態にも。
さらにこれはタレントたちだけでなく、テレビの番組を制作する制作会社たちも同様。
テレビ局のギャラが「仕事を受けたら赤字レベル」で下がり、さらにネトフリなど外資系の番組からの制作オファーもあるため、テレビ局を見限って外資系の仕事を受ける制作会社も増えている模様。
つまりこうしたことが何を意味しているかと言うと、
「芸人のテレビ離れ」「タレントのテレビ離れ」「制作会社のテレビ離れ」という状況となっているということ。
ドランク鈴木「テレビのギャラが異常に下がってきてる」 持論を展開「天下取っている人だけ高い」
テレビ離れは「コンプラのせいでつまらなくなったせい」は本当か?
それではここからパウラの感想ですが、
な、な、な、なんということでしょう!
テレビと言えば芸人、芸人と言えばテレビだとパウラは思っていたのに!
テレビがまるまる一日芸人を拘束しても、生活できないようなチンケなお金しか払えなくなったせいで魅力を失って、
芸人たちがぞくぞくとテレビ離れをしてしまっているだなんて!
芸人だらけのテレビが大好きなパウラ、芸人のテレビ離れという事態に悔しくて泣けてきて怒りに震えて涙が止まりません!
まぁこの件についてはもう以前にも話したことがあるので、
今回はもうひとつ、最近ちょっと気になった話があるのでそれをしたいのですが、
ドランク鈴木さんの話を取り扱ったエンカウントのネット記事だけじゃなくて、こうした「テレビ離れ」系の記事が掲載されると、
決まって出てくるネットの反応で「今のテレビはコンプラや規制だらけでつまらなくなった」的なコメントです。
そもそもテレビがタレントにギャラを払えなくなってるのは、単純に視聴率が下がって広告収入が減ってるからお金が出せないという話ですが、
その視聴率が下がっている理由の一つとして語られるのが「コンプラのせいで番組がつまらなくなってるから」って感じの、
規制やコンプラのせいでテレビがつまらなくなったっていう話がちらほら出てくるんですけど、
これって本当ですかね?
本当にテレビが規制やコンプラに縛られてるなら、この前の大谷さんの新居報道みたいなことなんかしないと思いますし、
去年でいえば日テレはスッキリという番組での動物園ロケで、ペンギンたちが泳いでるペンギン池に芸人を飛び込ませるような放送をして炎上したりと、
テレビは普通にコンプラ無視して、やりたい放題やっているような気がするんですけどね。
それじゃあこうしたコンプラ無視の放送で視聴者が面白がっているかと言ったら、
世間の人たちは面白がるどころか、炎上バカッターレベルのテレビの民度に、激怒するか呆れるかだと思うんですよね。
あとこれはフジテレビ様の話ですけど、
このまえの「アンビリバボー」のディズニー特集でタレントたちをバカ騒ぎさせてせっかくディズニーが用意したスペシャルミュージカルライブを台無しにしたり、
もっと前だと「アナと雪の女王」の地上波初放送で、エンディングを「みんなで歌おう企画」とか抜かしてフジテレビの脳みそフジってるバカ騒ぎをお届けして映画を台無しにしたり、
本来だったらそのまま放送するだけで面白いはずの番組を、わざわざテレビ局が余計なことをしてつまらなくしたりドン引きさせるケースもたびたびありますよね。
しかもこうしたケースって、普段から「何を放送すれば視聴者は面白いと感じるか」をしっかり理解して番組作っているのであれば普通ならやらないことですよね?
でもだいたいテレビがはっちゃけたら、視聴者は面白がるどころかドン引きしているわけです。
つまり今テレビがつまらないとしたら、それはコンプラのせいなんかじゃなくて・・・、
その先は言う必要ないですよね。自分で考えてみてください。