残酷過ぎて上映禁止になった映画4選

今回は、過激な表現が理由で世界各国で上映禁止となった伝説的な映画4本をご紹介します。これらの映画は、視覚的・精神的に強烈なインパクトを持ち、観る者に深い印象を残す作品です。それでは、映画の概要やその影響について詳しく見ていきましょう。ネタバレが含まれる可能性がありますので、未視聴の方はご注意ください。

セルビアン・フィルム

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「セルビアン・フィルム」は、2010年にセルビアで制作されたスリラー映画で、元ポルノ男優のミロシュが主人公です。彼は引退後、家族と穏やかな生活を送っていましたが、高額なギャラに惹かれ、謎の映画プロジェクトに参加します。しかし、そのプロジェクトの正体は、富裕層向けの極限まで残酷なスナッフフィルムの制作でした。映画内では、ミロシュが強制的に体験させられる凄惨な状況が描かれ、観客に強烈なショックを与えます。

この作品は、暴力的で性的な描写が過剰であるとして、46カ国以上で上映禁止や制限がかけられました。日本でも上映された際には「20歳未満の方はご覧いただけません」といった警告が出されるほどで、一部のシーンはカットされています。作品の過激さは、倫理的な議論を引き起こし、映画そのものが問題視されることになりました。

食人族

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次に紹介するのは、1980年に公開されたイタリアのホラー映画「食人族」です。この作品は、ドキュメンタリー風の手法を用いて撮影されており、アメリカ人ジャーナリストのチームがアマゾンの奥地で消息を絶ち、その後の救助隊が発見した映像を基に物語が進行します。映画は、人間が人間を食べる「食人族」の風習を描き、残虐なシーンが数多く含まれています。

特に問題となったのは、実際に動物を殺すシーンが含まれていることで、これがスナッフフィルムと混同される原因となりました。映画の宣伝も「実際にあった事件」として行われたため、多くの観客がフィクションと認識せず、混乱を招きました。このため、世界中で上映禁止となり、イタリア国内でも大きな議論を呼びました。監督自身も、映画があまりにもリアルすぎたために実際の犯罪行為を撮影したと疑われ、法廷に立たされることになりました。

時計じかけのオレンジ

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「時計じかけのオレンジ」は、1971年にスタンリー・キューブリック監督によって制作されたイギリスのSF映画です。映画は、近未来の全体主義社会を舞台に、暴力と欲望にまみれた主人公アレックスが、社会からの再教育を受ける姿を描いています。アレックスはギャングのリーダーで、無軌道な犯罪行為を繰り返しますが、最終的に「ルドヴィゴ療法」という強制的な治療を受けることになります。この療法は、映像と薬物を用いて暴力行為に対する嫌悪感を植え付けるもので、アレックスは犯罪を犯すどころか、音楽を聴くだけでも吐き気を催す体質になってしまいます。

この映画は、暴力的な内容と社会風刺が強烈であったため、公開当初から多くの国で物議を醸しました。イギリスでは、当時の暴力事件と映画が関連付けられ、監督が脅迫を受ける事態にまで発展。最終的にキューブリック監督自身がイギリス国内での上映を取り止めるよう求め、1999年に彼が亡くなるまで上映禁止の状態が続きました。一方、日本では特に大きな問題にはならず、1972年に通常通り上映されました。

ムカデ人間2

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最後にご紹介するのは「ムカデ人間2」です。この映画は、2009年に公開された「ムカデ人間」の続編で、前作の狂気をさらにエスカレートさせた内容となっています。主人公は、前作のムカデ人間に強い執着を持つ中年男性マーティンで、彼はロンドンの地下駐車場で警備員として働きながら、自らの「ムカデ人間」を作り出そうと試みます。映画は、彼が次々と人々を拉致し、口と肛門をつなぎ合わせてムカデのような形状にするという、狂気の計画を描いています。

この映画は、その過激さと不快な描写が評価され、カルト的な人気を博しましたが、同時に多くの国で上映禁止となりました。特にイギリスでは、「性的暴力表現が過激すぎる」という理由で禁止され、オーストラリアでも当初のレーティングが覆されて上映禁止となりました。驚くべきことに、日本でも「オリジナルプリントのままでは上映禁止」と判断され、一部シーンの修正を経てようやく上映が許可されました。


以上が、残酷すぎて上映禁止となった4本の映画の紹介でした。これらの映画は、その強烈な内容から多くの議論を呼び、社会的な反響も大きかった作品です。観る際には、自己責任で視聴することをお勧めします。興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。

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